「ある種の当たり前」を丁寧に

スタッフの永田です。
今日は少しこれまでとは毛色の違う記事を書いていこうと思います。
私自身、療育出身者で、現在もプール療育と学習支援の事業を運営している療育実践者です。
そういうこともあり、インクルささぐりで地域向けに発達支援の講座を定期開催してもいます。
そこで今日は、子どもの学習に関連した記事を書いていきます。
就労継続支援A型事業所なのに、と思われるかもしれませんが、後半には就労とも関連付けたことを書いていきます。

では、早速。
 学習サポートの際、子どもたちは普段から使っている筆記具を持参してもらいます。

すると気が付くことがあります。

筆箱が極端に小さいものを使用している子が多いことに驚くんです。

そうすると、それに合わせて実際に使う筆記具も小さいものになってしまいます。

大人が、小さなメモ帳とセットにして使うような小さいペンの類。

幅が1センチ程度で長さも10センチ程度しかない定規。

それを無自覚でしょうが、使いにくそうに使っている子が多いのです。

手のサイズに合っていないから、せっかく定規を使っていても歪んだ線になってしまっているのです。

これは、子どものこだわりというより、大人側が準備の際に干渉不足が引き起こしている気がします。

「指先が不器用」

「板書が遅い」

「集中力がない/短い」

ということを大人は言います。

いいえ、指先が器用でもそのサイズの筆記具では、うまく使えません。

板書だって遅くなります。

小さいから疲れるのも早いです。

恐らく大人側の多くは、日常的にそんな筆記具使っている人は、ごくごく少数でしょう。

仕事場で用意される筆記具があるとして、そんなサイズのものを用意はしないはずです。

大人にあこがれて、ちょっと変わった文具を持ちたがる子もいると思います。

でも、そういうのは、使う場面を決めていいと思うんです。

「気持ちは分からないでもないけど(ここで一度受容)、学習の時はこっちの方が良いよ」という提案をするといいと思います。

書字が汚くなったり、すぐに「疲れた」と言い出す子どもの姿を見ることで、大人がイライラしないためにも。

なんだったらそういう大人側の心理も伝えていいと思うのです。

これだと「怒る」ことをする前にやり取りがある程度できるから、一歩ずつの積み重ねがしやすいです。

案外、学習になるとその辺、大人側が沸点に達するまで干渉不足で、沸点に達したら鬱陶しいくらい(笑)に干渉し過ぎちゃう人が多いものです。

学習サポートはこういうところから。

こういう積み重ねをコツコツとしないと、必要以上に「できない」思いを経験することになります。
就労の現場でも同じです。

「え?それにメモ?」と思うような明らかに何かの裏紙に仕事の手順などをメモしてしまう。
「その服装で、この作業?」と事前告知にもかかわらず作業にふさわしくない服装。
「その詰めの長さでは作業に支障が出るでしょう」とツッコミたくなる身だしなみ。

こういうことに無頓着だと、必要以上の失敗をしたり、無能感を勝手に抱いてしまったりして、自己肯定感が下がりかねません。

自分自身を客観的に見て、場や状況にあった道具や服装を準備する、ということは「ある種の当り前」です。
ただし、一般社会では「叱責」という一択で、しかも「仕事の成果」で行うことが圧倒的に多いのです。


仕事の内容にも「向き不向き」はあると思います。
けれど、それ以前の「ある種の当り前」をまずは伝えて、「”本当の”向き不向き」を見ていかなくてはいけないと思っています。

インクルささぐりでは、そういう面を見落とさずに支援を行っていきたいと思っています。

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