昨年の７月、私は再就職のためハローワーク求人サイトを見て、A型就労支援事業所を探しては訪問を行いました。福岡市天神や博多駅周辺、大野城市などにある事業所を見学して廻りました。

　同じA型就労支援事業所という名前であっても、業務内容や規模、雰囲気、性格は大きく異なりました。自分の目で見て、耳で聞いて確かめないと分からない、と思いました。

　その中で、私に一番よく合う、働きやすいと感じたのが、『インクルささぐり』でした。居住している所に近いので、通勤時間が短いということも魅力的でした。

　私は2日間、『インクルささぐり』で就労体験をしました。内職（検品）やパソコンを使うLCC、そしてキャンプ場清掃を行いました。やってみて、「ここならできる」と思いました。通院していた精神病院の主治医やリワークプログラムの担当者と相談して、『インクルささぐり』に就労を申し込むことを決めました。

　昨年11月中旬に、就労を申し込みました。その場で採用が決まりました。就職氷河期と呼ばれた時期に社会に出て、職探しに苦労し就職浪人を経験した私は、信じられない思いでした。嬉しさでいっぱいになって、主治医やリワークのスタッフに報告しました。友人にも言いました。皆、喜んでくれました。

　仕事ができる！社会復帰だ！と私は喜びました。『インクルささぐり』での就労が決まった同じ日、障害者年金の受給決定の通知を受け取りました。無収入状態が解消された、年金と『インクルささぐり』の給料を合わせれば、かつかつの生活ができると、安堵しました。

　ショルダーバッグや水筒、弁当箱を購入して、『インクルささぐり』での就労を始めました。スタッフや利用者の皆さんは、親切丁寧に仕事を教えてくださいました。おかげてスムーズに仕事ができるようになりました。以前勤めていた職場とは違い、ストレスを感じることなく働けるのが素晴らしいと思いました。スタッフから期待されていること知って、やりがいを感じました。

　『インクルささぐり』で働き始めてから、半年以上が経ちました。現在の課題は、暑さ対策です。身体に不調を感じて、仕事を休んだことが何回かありました。休まず、遅刻せずに出勤するよう、十分な睡眠や休憩をとるようにしています。

　あと3か月で、『インクルささぐり』での就労が1年になります。無事故、無遅刻、無欠勤で働き続けるよう、気を付けていきたいと思います。